コネクティッドナビ

2018年、トヨタ自動車様はクラウド型のコネクティッドナビ開発に着手しました。従来の車載ナビは年2回の地図更新が一般的でしたが、日々変化する店舗情報や道路状況への対応には限界がありました。目的地の営業時間や充電ステーションの情報が事前に分かれば、ドライブはもっと快適で計画的になる。その実現には、地図データを従来より短いサイクルで更新し、施設情報をリアルタイムで提供する新たなプラットフォームが必要でした。

• 課題1

  従来より短いサイクルでの地図更新のリアルタイム配信では、システムのわずかな停止でも刻々と変化する最新データが届かなくなります。従来の年2回更新とは異なる、常時稼働の運用体制が求められました。

• 課題2

  飲食店の評価情報や営業時間、駐車場の料金など、ユーザーが本当に必要とする情報を地図上で提供したい。
  しかし、これらの情報の多くは、 バラバラに存在しており、 情報を一元的に表示するには複雑な技術的統合が必要でした。

• 課題3

  限られた通信容量の中で、リアルタイムに更新される多様な情報を快適に配信することは技術的に困難。スマートフォン同等の操作性も求められ、検索レスポンスは秒単位での改善が必要でした。

解決策

• 

  情報配信基盤の構築

  従来より短いサイクルでの地図更新とリアルタイム情報配信を両立する新基盤を構築。24時間365日の監視体制により、システムの安定稼働を実現し、常に最新の情報をユーザーに届ける体制を整えました。

• 

  多様な情報を一元的に提供

  トヨタマップマスターの長年培った名寄せ技術により、複数の情報源から収集したデータを正確に統合。飲食店情報から駐車場データまで、ユーザーが必要とする情報を地図上でシームレスに確認できる環境を実現しました。

• 

  通信効率を考慮したデータ最適化

  限られた通信容量でも快適な操作性を確保するため、駐車場のリアルタイム情報や飲食店情報をナビ表示に適した形式へ最適化。効率的なデータ配信により、リアルタイム性と操作性を両立し、多様な情報をストレスなく提供できる環境を整えました。

営業担当

トヨタ自動車様と同じ方向を向いて価値創造に取り組みました

長年の取引で培った信頼関係を基盤に、従来の受動的なデータ提供から積極的な提案型へと転換しました。トヨタ自動車様の目指すユーザー体験を深く理解し、飲食店評価情報などのトレンドを踏まえたコンテンツ提案や、社内効率化によるコスト最適化を実現。同じ目標に向かって進めたことが成功の鍵でした。今後も生成AIやMaaSなど新技術を活用した提案を続けていきます。

開発担当

お客様の快適な移動を実現する新技術に挑戦しました

多くのコンテンツプロバイダー様との連携、異なるデータ形式の統合など、技術的な課題は山積みでした。特に検索レスポンスの改善は、トヨタ自動車様がユーザーの快適性を何より重視されているからこその厳しい要求。ロジックの組み替えやAWSの最適化など試行錯誤を重ね、その期待に応えられた時の喜びは格別でした。新たな挑戦を通じて私たちも大きく成長できたと感じています。

コネクティッドナビは、トヨタ自動車様が提供するクラウド型のナビゲーションサービスです。従来の道路情報に加え、飲食店の評価・営業時間や駐車場の料金など、ドライバーが必要とする多様なリアルタイム情報を統合しています。トヨタマップマスターは、このサービスの根幹となる高品質な地図データ基盤を構築。従来より短いサイクルでの地図更新と24時間365日の監視体制による安定したリアルタイム配信で、快適なドライブ体験を支えています。

コネクティッドナビ

車載機にデータを保持しない、センター通信型のナビです。
現在地周辺の地図データをセンターから一時的にダウンロードすることで最新の地図をご利用いただけます。

コネクティッドナビ（車載）ナビ有

従来のハイブリットナビ同様、車載機にナビデータを保持するセンター通信型のナビです。
最新の地図データと目的地情報を用いてナビゲーションします。